突如降り出したスコール。
激しい雨音が、ヴィラの屋根を叩く。
窓の外には濃い緑が広がり、湿った土に南国の花々が咲き乱れる。
室内を満たすのは、灯されたキャンドルの柔らかな光とエキゾチックな香炉の香り。
そして……

新婚夫婦の甘い吐息が辺りを漂う。
悠理の白い肌には、清四郎の熱い視線と指先がゆっくりと這い、艶めかしく湿度の高い音を奏でていた。
「……雨、すごいな……」
悠理が微かに息を漏らしながら呟くと、清四郎は彼女の髪を優しくかき上げ、その耳元で低く甘い声を忍び込ませる。
「そうですね。お陰で……どれだけお前がやらしい声をあげても……誰にも聞こえない。」
大きな手が悠理の肩からカーデを少しだけずらせば、昼間太陽を浴び、ほんのり焼けた肌には水着の跡が残り、そそられる。
「いい色になりましたね……」
長く美しい指先が肌に触れるたび、悠理の体は熱を帯び、火照った顔が赤く染まった。
清四郎の瞳には、そんな妻の顔しか映っていない。
情熱的な眼差しに射抜かれた女は抗うことも忘れ、彼の首に腕を回し、その体を自分へと引き寄せた。
重なる唇は、南国のフルーツのように甘く、深い味わいを持つ。
湿気を含んだ冷たい風が時折入り込むも、二人の間に流れる熱はそれを寄せ付けず、悠理の華奢な体が逞しい腕の中にすっぽりと収まり、ただ互いの鼓動だけを確かめ合うように重なる。
「悠理……」
清四郎は妻の名を切なげに呼びながら、額を寄せ、微笑んだ。そんな夫の微笑みに、悠理は胸が締め付けられるような愛しさを感じる。
「わぁってる………あたいが欲しいんだろ?」
彼女の大胆な誘いに、清四郎は薄く頷くと、華やかなワンピースを一気にたくし上げた。
いつ、猫柄の下着を卒業したのか、彼女の身を包むシルクの手触り。
「了承も得たことですし………思う存分、味わうとしましょう。」

雨は止む気配を見せず、二人を世界から切り離していく。
こうして新婚夫婦の甘い時間は三日三晩も続くのであった。