連載物(短編)

virgin break

virgin break~恋の痛み~

※中学生たちの後押しで覚悟を決めた悠理「あ~、あたし、そろそろバージンとおさらばしたーーい!」「うっそ、美由紀ったら“未だ”だったの?」「ね?驚くでしょ?付き合って三週間も経つのにあいつ、手ぇ出して来ないんだよ?ほんっと情けないんだから!」...
Mojito Night

Mojito Night~可憐の一押しから始まる自覚~

────好き、なんでしょ?────だれを?────わかってるくせに。真っ赤なルージュが詰まらなそうに尖る。長い睫毛と揺れ動くカールヘア。露出度の高いワンピースは自信の表れ。カウンター脇を通り過ぎる男の大半は、その豊満な体へと視線を滑らせてい...
Bitter Taste

Bitter taste(清四郎視点)

※注:清四郎とゆかり中心の回顧シーン着信があったのは、午後十一時を過ぎたところ。当時、風呂上がりだった僕はその名を見て、心がざわついた。“城崎ゆかり”───彼女は普段、電話をかけてこない。いつも、「今夜、三人で夕食でもいかが?」といった簡潔...
Bitter Taste

Bitter Taste(ゆかり視点)

私と彼は、親同士が仲良しだったこともあり、年頃になると、当然のように縁談を勧められた。年は離れていたけれど、彼は優秀な外科医。私はその時、大学三年生だった。菊正宗総合病院は日本でもトップと言われていて、そこに勤められることは、医者としてステ...
Bitter Taste

Bitter Taste~清四郎と過去の女?~

「やっぱ映画はアクションかSFだよなぁ!」出来立てほやほやの最新型メガシアターから出て来た悠理は、隣に立つ恋人へ最高の笑顔を惜しげなく見せた。彼の背丈を見上げるとなると、わりと苦労するのだが、それでもさっきまでの感動を伝えたくて仕方なかった...
Sprout

清四郎視点

キス───初めてのキスは中学一年の夏。姉貴の友人が自宅を訪れ、たまたま二人きりになった時、不意に奪われた。リップクリームの安っぽい香りが鼻をつく。まだ完全とは言えない、それでも女っぽさを表している柔らかな身体。唇もそれに準じて柔らかく───...
Sprout

本編

※中学生の二人(仲良くなる前)外は鉛色の空。空気もどこか澱んでいて、ちっとも気が晴れない。放課後、先公から渡された数学の問題集はチンプンカンプン。“今まで何を勉強してきたんだ?”そんな今更な質問に無言で睨みつけてやった。音楽の臨時講師とデキ...
アラフォー可憐のお悩み相談室~大人になった六人~

第六話

野梨子は数多くあるシャンデリアの砕け散る様を冷静に見つめていた。相手はわりと手慣れたテロリストなのだろう。一人の死者も出さず、大きな銃声を鳴らし脅すことで、音による恐怖支配を達成していた。ゴージャスな衣装に身を包んだ多くの客人達は全て上流階...
アラフォー可憐のお悩み相談室~大人になった六人~

第五話

ニューヨークのど真ん中。クラシカルなホテルのロビーは、賓客で賑わっていた。宿泊客は一体何事だろうと首を傾げるも、その顔触れを見て、思わず目を見開く。政界、経済界、ハリウッドスター。煌びやかな、いつもはモニター越しに存在するはずの者達がご機嫌...
アラフォー可憐のお悩み相談室~大人になった六人~

第四話

「ええ、そう………そうなの。ニューヨークで集まるのもオツでしょう?」三日に一度の定期連絡。野梨子は可憐からの電話に穏やかな微笑みを浮かべた。可憐が高垣のパートナーとしてニューヨークに渡り、そろそろ三ヶ月が経とうとしている。彼のビジネスは多忙...