連載物(長編)

太陽の下で(番外編)

番外編~海~

「せんせーー!」眩しい太陽の下、悠理の健康的な身体が輝きを放つ。昼夜問わずして、あの身体を貪る事が出来る僕は、本当に幸せ者だと感じる。教師として、あるまじき事だけれど・・・。『夏の終りの海はクラゲが出るから・・・・』そう諭しても、彼女は海に...
太陽の下で(番外編)

Wolf under the moon(太陽の下で:最終話の夜)

深夜のチェックインにしては、割と良い部屋を手にすることが出来た。彼女を安っぽいラブホテルなんかで抱く気にはなれない。この辺りに乱立するシティホテルの中で、ここは特に気に入っていた。決して過去の女と来たわけでは無い。大学時代の学会で、何度か利...
太陽の下で(本編)

最終話

夏。暴走族やドリフト族が活発化する季節。ご多分に漏れず、悠理が関わり合っているチームも頻繁に集会を開いていた。『赤い牙』の頭、松竹梅魅録に呼び出されたのは、夏休みも中盤に差し掛かった頃。彼女はそれに、一も二もなく食いついた。「ねぇ・・・せん...
太陽の下で(本編)

第十二話

日曜はやはり快晴だった。清四郎はいつも通りの朝を迎えている。腕の中でムニャムニャ言いながらも、なかなか起きようとしない若き恋人を濃厚なキスで目覚めさせ、シャワーへと促し、その間に二人分の朝食を作る。献立は日々違うが、基本は和食。しかしコーヒ...
太陽の下で(本編)

第十一話

「やだわー。環境が変わったせいかしら。」パタパタと足音を立てながら自室へと戻ってきた可憐。急に始まった月のモノに、たった数日とはいえ用意してきて良かったと胸を撫で下ろしながら扉を開ける。薄いカーテンが閉められた部屋は、グレーがかってはいるが...
太陽の下で(本編)

第十話

「ねぇ、白鹿さん。」「なんですの?」「悠理……あ、えーと、剣菱さん、何処にいるのかしら。」「――さあ?わたくしも存じませんわ。確かジョギングが趣味だと小耳に挟みましたけれど。」「ジョギング?こんな時間に?嘘でしょ。」時刻は二十時半。悠理だけ...
太陽の下で(本編)

第九話

「うわっ!!」階段を踏み外した悠理を踊り場で受け止めたのは金髪の美青年だった。真っ暗闇だった視界に、まるで天使が羽を広げたように登場した彼は、長身であるはずの悠理を軽々と抱きとめる。その腕は決してひ弱なものではなく、何かスポーツをしているな...
太陽の下で(本編)

第八話

保健室は基本、静かだ。暑さを遮るための二重サッシが功を奏しているのかもしれない。空調は穏やかに効いてはいるが、決して涼しすぎるわけでもなく比較的快適だった。簡素なベッドとはいえ、枕もシーツもきれいに整えられている。運動部の合宿ともなると熱中...
太陽の下で(本編)

第七話

その日の一限目の授業は、つまらないと評判の英語。それに続いて地理と世界史・・・。寝不足+退屈だった悠理の欠伸は、当然数を増やしていく。清四郎の授業は午後から。それまでの間、教科書を立てた状態で眠りにつこうとしていた悠理だったが、邪魔する人間...
太陽の下で(本編)

第六話

僅かに感じる腕の重み――微かに鼻を擽る汗の香り――それ以上に甘く存在する悠理の肢体。清四郎はアラームが鳴る二分ほど前に自然と目覚めた。カーテンの隙間から差し込む、青い朝の光。その光は悠理の白い肌に透明感を与え、さらに儚く感じさせる。目を閉じ...