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遠い島の小さな初恋物語

遠い島の小さな初恋物語(3)

(1)(2)“安静に”と言われたとて、大人しく聞き入れるような女ではない。せっかくのバカンス。 大好きな海は直ぐ目の前に広がっているのだ。翌朝、芝田お手製のモーニングをたっぷり腹におさめた悠理は、早速海へ行きたいと喚き出した。仲間たちの白け...
Lost memory

Lost Memory〜その後の二人〜

(R作品です)雨………か。窓の外はグレー 一色。ヨーロッパとは違い、アメリカの大都会は雨が降ると、どことなく寂しい雰囲気がするな……と悠理は思った。あの事件から三年もの月日が経つ。’たった三年’と言えないこともないが、あの後、嫉妬深い婚約者...
読み切り作品

横恋慕(1)

「悠理ちゃん!やっぱり来たんだ。」「あったりまえだろ!DJシオンがわざわざ帰国してんだから!」馴染みのライブハウスにはいつもより大勢の客が詰め掛けていた。それもそのはず。前回のDMC(世界大会)で優勝した男がゲストとしてやってくるのだ。チケ...
恋はままならず

恋はままならず〜発芽〜

なんだかなぁ……今日は気持ちが乗らないっつーか、たぶん楽しめない気がするんだよなぁ。スマートフォンに羅列された文字は、普段なら絶対心浮き立つ誘い文句なのだが、何故か今日に限って気が進まない。魅録の仲間がオープンさせた「焼肉屋」で、飲めや食え...
読み切り作品

BAD LOSER

運動会は悠理にとって最大のイベントである。勉学では劣るものの、運動だけは誰にも負けない自負があるため、その活躍を見せつける最高の場として毎年楽しみにしているのだ。今回は中学最後の運動会ということもあり、さらに気合が入っていた。「はい。これ、...
読み切り作品

僕と彼女と夜の街(2)

僕と彼女と夜の街(1)紫の紫陽花が朝露に光る。爽やかな青紅葉もまた、小さな葉を陽に透かせば、初夏の香りが風と共に漂ってくる、そんな錯覚をおぼえた。そろそろ暑くなるだろう。空の青さがいっそう色を濃くしていく。あいつが好きな太陽の季節が、もうす...
嘘も方便

嘘も方便(2)

嘘も方便(1)「よっ。あんたが夜の街をうろつくなんて珍しいな。」染み付いたたばこの香り。高校生には見えない鋭い眼光と、無骨なファッション。一見アウトローな彼だが根は真面目で、だからこそ僕たちと長く付き合えているのだと思う。「たまには、ね。」...
読み切り作品

Care

※ちょっと古い作品です「いてててて…………あいつら不意打ちかよ。ったく。」巷では名の知れた暴れん坊、剣菱悠理が珍しく足を引きずっている。まだ幼さの残る膝小僧からは出血すら見られ、それはとても痛々しい光景だった。身に着けた制服は、上流階級の子...
読み切り作品

幸せと欲望とたった一つの愛情(R)

ゆっくり目を覚ませば、そこは波の音が聞こえる白い部屋で、カーテン越しに淡い光が差し込み、遠くでは鳥がさえずっていた。サイドテーブルに置かれたスマートフォンが数件のメールを知らせている。タイトルだけ見れば、どれも急いで開く必要のないものだった...
嘘も方便

嘘も方便(1)

ショート連載高校三年の夏休み───これで最後だと信じたいが、あいつがどんなハプニングを持ち込むかわからないので、確定事項ではない。今日は久しぶりにESP研究会に顔を出した。新メンバー二人迎え、いよいよこの会も膨らんできたように思う。あまり大...