連載物(短編)

抜け出そうとする女(完結)

番外編6

抜け出そうとする女シリーズドンドンドン……………ガチャガチャ……ドカッ!!!目眩く興奮。性欲に溺れる身体が最高潮の興奮に包まれていたその時…………耳障りな音が嵐のようにやってくる。───疾風怒濤まさにそんな熟語が当てはまった。広い部屋のベッ...
遠い島の小さな初恋物語

遠い島の小さな初恋物語(3)

(1)(2)“安静に”と言われたとて、大人しく聞き入れるような女ではない。せっかくのバカンス。 大好きな海は直ぐ目の前に広がっているのだ。翌朝、芝田お手製のモーニングをたっぷり腹におさめた悠理は、早速海へ行きたいと喚き出した。仲間たちの白け...
抜け出そうとする女(完結)

番外編5

抜け出そうとする女シリーズ━━━━━━━━━━━━━━━━何杯目のシャンパンだろう。5………いや、6か。彼の手には次々と新しいグラスが運ばれ、テレビで見たことのある人物とにこやかに談笑している。恐らく、彼に近付こうとする人々は何かしら有益な...
遠い島の小さな初恋物語

遠い島の小さな初恋物語(2)

次の日もまた、島は最高の天気で六人を迎えてくれた。魅録と悠理は紺碧の海に潜るため、チャーターしたヨットへ飛び乗る。もちろん、芝田が手がけた大型ランチボックスを抱えて、だ。野梨子と可憐は島にある唯一の売店を訪れ、それぞれお気に入りの麦わら帽子...
遠い島の小さな初恋物語

遠い島の小さな初恋物語(1)

時は春。大学部の入学式も無事終わり、サークル勧誘も一段落ついた辺りの頃。有閑倶楽部のメンバー達も新しい学び舎にすっかりと馴染み、長期連休に向け旅計画を立てていた。「いいかげんアフリカいこーよぉ!南極でもいいからさぁ。」「あたし、バンクーバー...
夜に惑う

夜に惑う(熱夜:R)

“酒豪である”、と自負しているつもりだ。滅多なことでもない限り、酒にのまれたりはしない。騒ぐだけ騒いでスカッと眠れば、朝はすっきりいい目覚め。食欲すら減退せず、通常モードで三杯飯を食らう。だからこんなにも長く、ふわふわと宙に浮いたような酔い...
夜に惑う

夜に惑う(ラスト)

清四郎が彼らの後ろ姿を見つけた時、タイミング悪く、タクシーの前に酔っ払いのサラリーマンらしき男が飛び出してきた。急ブレーキをかける運転手。軽い舌打ちこそ出たが、客の前である。罵倒は寸でのところで飲み込んだのだろう。クラクションを軽く二回鳴ら...
抜け出そうとする女(完結)

番外編4

番外編1番外編2番外編3「…………なんか、今日、綺麗ですよね?」トイレで鉢合わせた職場で一番若い女の子。大きな目と長い睫毛は、たいていの女子の憧れでもある。ふっくらした唇には今年流行のリップがたっぷり塗られ、まるで蜂蜜のように光り輝いていた...
My Only Hero

My Only Hero(1)

※野梨子の恋話です。彼女は悩んでいた。冬の冷えた空気の中、白魚のような手には桃色の包装紙に包まれた小さな箱があり、露骨なハート型のカードまでもが添えられていた。それはどう見ても特別な誰かに宛てた物。男性を苦手とする彼女が、一体誰に渡すという...
抜け出そうとする女(完結)

番外編3

抜け出そうとする女シリーズひんやりとした肌触りを与える極上のシーツ。垢抜けた調度品達はどれもこれも、桁外れの値段がするという。吸い付くようなシルクのローブに身を包み、私はサイドテーブルに置かれたシャンパングラスを手に取った。一本10万円は下...