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太陽の下で(本編)

第十一話

「やだわー。環境が変わったせいかしら。」パタパタと足音を立てながら自室へと戻ってきた可憐。急に始まった月のモノに、たった数日とはいえ用意してきて良かったと胸を撫で下ろしながら扉を開ける。薄いカーテンが閉められた部屋は、グレーがかってはいるが...
太陽の下で(本編)

第十話

「ねぇ、白鹿さん。」「なんですの?」「悠理……あ、えーと、剣菱さん、何処にいるのかしら。」「――さあ?わたくしも存じませんわ。確かジョギングが趣味だと小耳に挟みましたけれど。」「ジョギング?こんな時間に?嘘でしょ。」時刻は二十時半。悠理だけ...
太陽の下で(本編)

第九話

「うわっ!!」階段を踏み外した悠理を踊り場で受け止めたのは金髪の美青年だった。真っ暗闇だった視界に、まるで天使が羽を広げたように登場した彼は、長身であるはずの悠理を軽々と抱きとめる。その腕は決してひ弱なものではなく、何かスポーツをしているな...
太陽の下で(本編)

第八話

保健室は基本、静かだ。暑さを遮るための二重サッシが功を奏しているのかもしれない。空調は穏やかに効いてはいるが、決して涼しすぎるわけでもなく比較的快適だった。簡素なベッドとはいえ、枕もシーツもきれいに整えられている。運動部の合宿ともなると熱中...
太陽の下で(本編)

第七話

その日の一限目の授業は、つまらないと評判の英語。それに続いて地理と世界史・・・。寝不足+退屈だった悠理の欠伸は、当然数を増やしていく。清四郎の授業は午後から。それまでの間、教科書を立てた状態で眠りにつこうとしていた悠理だったが、邪魔する人間...
太陽の下で(本編)

第六話

僅かに感じる腕の重み――微かに鼻を擽る汗の香り――それ以上に甘く存在する悠理の肢体。清四郎はアラームが鳴る二分ほど前に自然と目覚めた。カーテンの隙間から差し込む、青い朝の光。その光は悠理の白い肌に透明感を与え、さらに儚く感じさせる。目を閉じ...
太陽の下で(本編)

第五話

“このまま閉じ込めてしまいたい”そう感じるほど、清四郎の心は悠理を縛りたがっていた。しかし教師として大人として、そんな事は到底出来ない。彼女を飛躍させること・・・それは自分に課せられた最低限の義務だ。「ん・・・・せんせ・・・なに・・考えてん...
太陽の下で(本編)

第四話

夏休み期間中、外部受験生に向けての夏期強化合宿があると知ったのは、終業式前日の事。他人事である悠理は、それをさらりと聞き流していた。三泊四日で組まれたカリキュラム。場所は、都内から車で二時間ほどのところにある自然に囲まれた白い建物だ。そこを...
太陽の下で(本編)

第三話

悠理のクラスには、学園の人気を二分する美少女が在籍している。一人は黄桜可憐。高校生らしからぬ体つきに、色気ある泣きぼくろ、そして大人っぽい話し方が特徴だ。そのせいか、特に下級生からは絶大な支持がある。倒錯した世界の住人からも・・・。そしても...
太陽の下で(本編)

第二話

窓の外はすっかり暗闇だ。清四郎は情事の後の気怠さを振り払い、隣で眠る少女にシーツをかけ直した。女性物のパジャマはクローゼットの奥底に眠ってはいるが、何故かそれを彼女に着せたいとは思わない。代わりに自分用の新しいシャツを取りに立ち上がると、そ...