orner

Pandora's box

Feel like heaven(R)

─────なぁ、これでいいの?幻覚か?いや現実だ。まるで夢見てるような心地よさ。“ここは天国だ”と言われれば、“その通りだ”と頷いたことだろう。辿々しさの中に男慣れしていない彼女を見つけ、ほくそ笑む。華奢な指が包み込む猛りきった欲望が、涎を...
夜に惑う

第四話

甘い店内に残された悠理は、呆然と目の前にある皿を見つめていた。清四郎が残したパンケーキを食べるべきかどうかを迷っていたからだ。唐突に席を立ち上がりその場から立ち去った意味を想像する事もなく。「なんだ?あいつ………」皿の端で固まり始めたチョコ...
夜に惑う

第三話

お目当てのパンケーキ(特大トリプル・生クリーム・フルーツ増量)を二皿食べ終わった頃、悠理の携帯電話がけたたましく鳴った。彼女の大好きなロックバンドのヒット曲が甘い雰囲気の店内に響きわたり、清四郎は眉をひそめる。「こら、マナーが悪い。」「ごめ...
夜に惑う

第二話

あれから一週間。悠理はあの夜の返事を保留にし、もちろん告白されたことを魅録に伝えたりもしなかった。男女交際なんて柄じゃない。それも相手から告られるなんて……早太に抱かれた肩は別れた後も震え、鳥肌はなかなか引かなかった。気心の知れたダチとの触...
夜に惑う

第一話

「暇、だなぁ…………」ぽそり、呟いた台詞はすっかり温くなったキールロワイヤルの中に消えた。元々そこまで好きな酒じゃない。どうせならとっておきのシャンパンだけを楽しみたかったのに………今、席を外している男が勝手にオーダーしたのだ。女にはこれ、...
夢見る夜を失っても……

夢見る夜を失っても……

あぁ…………喉、渇いたな…………一通りコトを終えるには三時間が必要で、満足するまで付き合うとなると、白んだ空と朝日を見ずにはおれない。最後の一滴まで貪り尽くされる身体は、もはや自分のモノではないような気さえしてくる。余すことなく肌を愛撫する...

雨(聖夜の二人:微R)

いつの間に予約していたのか───清四郎に連れられチェックインしたそこは、都内でも三指に数えられる高級ホテル。光の海を見下ろせる高層階スイートは、誰もが憧れる幻の部屋だった。クリスマス仕様ということで、広い天井にはプラネタリウムさながらの星空...

雨(聖夜の二人)

雨に濡れた石畳。既に上がってはいるものの、路傍の人々は寒さに肩を竦めている。イルミネーションは眩いばかりに輝き、寒々しい夜を飾った。そう───今日はクリスマスイブ。冷たい風に晒されながらも、恋人達の胸は暖かい。此処にもまだ初々しいと呼べるカ...

雨(続・参)

今日もまた雨。どんよりとした雲と、時折木々を揺らすほどの強い風。美しく切り揃えられた芝生が水を弾く中、悠理は窓の桟に浅く腰掛け、人気のない中庭を見下ろしていた。「最近、雨…………多いよなぁ」誰へともない呟きを拾ったのは魅録だ。放課後の部室は...

雨(続・弐)

雨はまだ止まない。夜はどんどんと更けていく。デート(仮)を楽しむ清四郎と、戸惑いながらもついて行く悠理。手近な店でトンカツを存分に堪能した後、さて一体何をするのか?商業施設から出た二人は煌びやかなネオンの中、肩を触れさせたまま歩く。傘をもう...