読み切り作品

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Sweet 10 Diamond

朝、目覚ましが鳴る直前、瞼を開ける。六時にセットされたはずのその音を、ここ数年聞いたことはない。もはや存在自体必要ないのかもしれないが、長年の習慣で設定したままとなっている。彼女の眠りを邪魔しないようそっと起き上がり、アラームを解除。サイド...
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二度目の恋

※清悠ではありません。野梨子の恋話。二度目の恋は大学二年の春に訪れた。ロサンゼルスからやって来た一人の客員教授。チャイニーズアメリカンの彼は考古学の専門家で、大学だけに留まらず、メディアや映画界からも引っ張りだこの人物だった。恐るべきは興味...
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ひな祭り(小話)

三月三日は桃の節句。剣菱邸では百合子主催の人形祭りが開かれていた。ご自慢の巨大な雛壇には多くの人形たちが並べられていて、そのほとんどが全国の名高い職人に作らせた銘品である。一部の若いメイド達も、この日ばかりは可愛らしい着物に身を包んで白酒を...
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デートファッション(小話)

確かに────確かに僕は彼女に告げた。“初めてのデートなんです。いくらなんでも男同士のカップルには見られたくない。それなりの格好でお願いしますね。”───と。今、その発言を三日前に遡って消去してしまいたい。跡形もなく。「……………何だよ?そ...
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彼女のDeclaration

────幸せ?そう聞かれて、曖昧に笑うしかないあたし。幸せ………なのかしら。この美貌と完璧なボディスタイル。それに楽しい仲間たち。ママは元気だし、特に困ったことはないけれど───素直に“幸せよ!”って笑うことは、まだ出来ない。玉の輿を狙って...
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Phone Call

───よぉ、悠理。今から出てこれねぇか?アツシの就職祝いで飲み屋貸しきったんだけどよ。箱がでかすぎて、人が足りねぇんだ。だからアツシだよ、アツシ!おまえ、この間、奴の後ろに乗って喜んでたろ?そう、ヤマハのナナハン………赤いボディの派手なやつ...
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買収する男(小話)

「どうしたの?清四郎ちゃん。」「ううん………何でも。」「……………剣菱さんが気になる?」「別に。」「ウソ。一年生になったらあの子と同じクラスになりたかったんでしょ?」「ち、違うよ。そんなんじゃない。」「顔、すごく赤いわ。清四郎ちゃんってばウ...
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春よ、恋

「ほら御覧になって。菊正宗様と白鹿様。」「お二人とも素敵ねぇ。」「雛壇に並んでも、遜色なくてよ。」「是非、コスプレしていただきたいわ。」「まあ、賛成!さぞやお美しいことでしょうね。」あれは高校一年の時だったか。学園の姦しい生徒達が噂していた...
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going my way

「いいですか?お酒はほどほどに。帰りは名輪を呼ぶか、タクシーを捕まえなさい。携帯電話を無くさないよう時々チェックするんですよ?」「はいはい。わあったってば。親よりもうるさいぞ、清四郎。」「親以上に………愛している自信はあるんですけどね。」「...
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悪夢に魘される男

「ごめん、清四郎。やっぱあたい………魅録みたいな男が好きだ。これからは魅録と生きてく。」「わりぃな。清四郎さんよ。こいつは俺が責任もって大事にするから、許してくれよな。」「な、何を…………馬鹿なこと…………」「だっておまえ、詰まんないんだも...