読み切り作品

クリスマス作品

ハートブレイク・クリスマス

世の中はクリスマス━━━━ お決まりの歌に、お決まりのイルミネーション。 そんな世間より少しリッチな夜を目指し予約した、ラグジュアリーなホテルの高級フレンチ。 それも全部、あの子に喜んでもらうためだったのに………。 ━━━よ...
クリスマス作品

Penalty(R)

「さ、悠理。ここに来て、僕にもサービスしてください。」 「あのなぁ~・・・あたいが好き好んでこんなカッコしてると思ってんのかよ。」 「ゲームに負けたんですから、仕方ないでしょう?」 「くそっ!人生ゲームには自信あったのに!...
読み切り作品

未来への絆

RRRRRR……… ・・・・・・・・ガシャン! 「うぅ…………ねむぃ…………」 夜遊びが日常化している悠理にとって、朝の目覚ましは何よりも不快な音だ。 容赦なく叩き落とされ、無惨な姿となったピンク色の時計は、母・...
読み切り作品

節分小話(親子)

「父さん、聞いてよ。また悠乃ゆうのが豆まきの豆食べちゃったんだ。若月シェフが何回炒り直したと思う?10回だよ?」 「うーん・・・・それについては、清雅きよまさも早々に諦めるべきですな。何せ悠理の血を一番濃く受け継いでいるのが悠...
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理屈じゃない衝動(夏祭り)

「なぁなぁ……清四郎ってばー。」 「ダメです。」 「いいじゃん、食べようよぉ!」 「絶対にイ・ヤ・だ。」 「なんでだよ!リンゴ飴嫌いなのか?」 「リンゴ飴そのものに好き嫌いはありません。問題は“カップル...
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恋を叶えるために

※野梨子独白:ショート そう簡単に、恋に落ちるつもりはありませんでした。 男女交際など夢のまた夢だと思っておりましたし。 でもその時、いつか清四郎から聞いた言葉がよみがえり、ようやく分かった気がしますの。 恋は友情を...
読み切り作品

Baby Baby

「やっぱ、ちっちぇーなぁ。これがほんとにでかくなんのか?」 「なりますよ。ひと月経つ毎に、見た目も体重も変化していきます。」 「確かにあたいも生まれた時、すんげぇちっちゃかったから……こいつも似たんだろうな。」 「...
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初祈願(悠歌ショート)

「ありがとう、パパ。」 七歳になったばかりの愛娘が、頬にキスをしてまで喜ぶ瞬間。 父親というものは一生娘を手放したくない生き物なのだと、つくづく理解できる。 「大切に遣うんですよ?」 「うん!」 花車が描かれた友禅...
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ひ・め・は・じ・め(正月小話)

「せーしろー!姫始めしよーぜ!」 「悠理………その漢字、正しく変換されてます?」 「は?“姫”、“始め”、だろ?他にあんの?」 「諸説ありますが、元々“姫始め”という言葉に『年が明けてから初めてするセックス』の意味はありま...
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小さなプレゼント(野→魅)

どんよりとした空。 東京の雪は湿っぽくて、コートの肩をじっとり濡らしてしまう。 ───電話して迎えを呼べば良かったかしら? イルミネーション輝く銀座の街中。 イブともなれば人混みに加え、車も多く、誰かを呼び出すのはちょっと面...