読み切り作品

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桜色のキス(小話)

※花より●△? 寒い? 寒くないよ。 桜………見てます? え?うーん………あんまり。 勿体ない。こんなにも美しく咲いているのに。 んなこと言ったって………おまえが……… ...
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Conditionally Kiss(小話)

「悠理は何処です?」 「どうしましたの?清四郎。」 「あいつ、この前受けた数学試験で0点だったんですよ!あれだけ教え込んだというのに!」 「まぁ・・・!一問も正解しなかったんですのね。」 「酷いもんです。」 ...
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KISS

「───そんなにもキスが好き?」 「好きですね。一日中でも出来ますよ。」 「ふん。キスだけじゃ済まないくせに。」 「そんな風にもっていくのが、男の実力なんです。」 「ケッ!なんの実力だか。だいたいどこでそんなもん身に...
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大学小話①

※大学部での小話 「ねぇ、菊正宗君の周りって、とびっきり可愛い女の子、三人もいるわよね。」 「………それがなにか?」 「誰が本命なの?」 「は?」 「誰を恋人にしたいわけ?」 「…………誤解してい...
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鐘が鳴る・・・

熱い腕 熱い視線 熱い────吐息 清四郎の全部が熱くて、こっちまで燃えちゃいそう。 なぞる指が、一つ一つ、炎を灯してゆく。 触れる指が、一つ一つ、心を剥き出しにしてゆく。 意地を張ったままじゃいられないくら...
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青い鳥

「母ちゃ~ん、んな怒んなよぉ。」 「怒って当然でしょ!初等部に入って早々問題ばかり起こして。毎回呼び出される身になってちょうだい。あなた、本当に女の子なの!?」 「だって……よわっちぃ奴見たら虐めたくなるんだもん。」 ...
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Sweet 10 Diamond

朝、目覚ましが鳴る直前、瞼を開ける。 六時にセットされたはずのその音を、ここ数年聞いたことはない。 もはや存在自体必要ないのかもしれないが、長年の習慣で設定したままとなっている。 彼女の眠りを邪魔しないようそっと起き上がり、アラームを...
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二度目の恋

※清悠ではありません。野梨子の恋話。 二度目の恋は大学二年の春に訪れた。 ロサンゼルスからやって来た一人の客員教授。 チャイニーズアメリカンの彼は考古学の専門家で、大学だけに留まらず、メディアや映画界からも引っ張り...
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ひな祭り(小話)

三月三日は桃の節句。 剣菱邸では百合子主催の人形祭りが開かれていた。ご自慢の巨大な雛壇には多くの人形たちが並べられていて、そのほとんどが全国の名高い職人に作らせた銘品である。 一部の若いメイド達も、この日ばかりは可愛らしい着物に身を...
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デートファッション(小話)

確かに──── 確かに僕は彼女に告げた。 “初めてのデートなんです。いくらなんでも男同士のカップルには見られたくない。それなりの格好でお願いしますね。”───と。 今、その発言を三日前に遡って消去してしまいたい。 跡形も...