読み切り作品

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ウェディング小話

くっそー、あいつ何分待たせんだよ。 チャーター機なら三時間で帰れるって言ってたくせに。 だいたい式の当日までシンガポールで仕事って………おかしいだろ。 ほんと非常識なヤツ!そりゃ……あたいが新婚旅行に二ヶ月かけたいって喚いたか...
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兄・豊作の見解

「おかえり~。」 「ただいま。ん、なんだ?悠理、えらく難しい顔して。」 「兄ちゃん~(涙)。見てよ、これ!清四郎の奴、こんなにも自習用の問題押しつけやがったんだ。“高校最後の定期試験くらい人並みの点数目指しなさい”───...
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二人で感じる夏

寄せては返す波。 天辺で輝く太陽は、この世の全てを照らすように明るい。 何度も訪れた南の島の浜辺は、いつもと同じ景色で出迎えてくれる。違うと言えば──── 「悠理。」 「清四郎。」 優しい風と共に現れる、生...
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初恋を忘れて・・・(魅×可)

ねぇ、魅録。 あんたって………意外と弱いのね。 そんなにも王女様が結婚したこと、ショックだったの? 仕方ないじゃない。 彼女だってお年頃。 いつまでも一夏の思い出に、縛られてなんかいられないでしょ? でも...
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My honey(美×可:ショート)

可愛い、可愛い、僕のお姫様。 そんな不安げな顔しなくていいよ。 僕はもう、君しか見ていない。 君しか見えていない。 信じられないかもしれないけど、君に恋してからずっと、視線は釘付けなんだよ? この僕が─── この...
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Turn to me.

────目を合わせて欲しい。 そう言えば、悠理は照れたように顔を背けた。 こんな関係になって早半年。 “恥ずかしい”だなんて………… そんな柄でもないくせに、いつもいつも彼女は目を逸らす。おまえの顔を見つめながらイき...
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裏交渉(小話)

※悠理は魅録になら恋心を暴露出来そうかな?野梨子はどうでしょう。 「清四郎。あんた、気付いてるのか?」 「魅録こそ、気付いていますか?」 「………悠理の気持ちに。」 「野梨子の想いに。」 「「・・・...
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祝福の日

卒業式当日──── いつもより早く登校した悠理は、思い出深い部室へと足を踏み入れていた。 笑い、怒り、泣き、そして楽しんだ四年間………。 蓄積された多くの記憶が、瞼の裏に蘇ってくる。 「楽しかったな………。」 有閑倶楽部の...
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彩り豊かな男(小話)

※意外と酒の影響を受ける清四郎だったりして 「なに?」 「………いえ、下着は着けないんですか?」 「おまえなぁ……………どの口が言うんだよ。夕べ無理矢理引き千切った誰だと思ってんだ?」 「え?...
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それだけでハッピー

※デートのヒトコマ ハンバーガー三個。 チキンナゲット二つ。 あとはポテトLLサイズ─── そうだシェイクも頼もうか。 そんな考えを巡らせながら席に着けば、自然と隣のカップルが目に入る。 どちらも自分と同...