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好きだから・・・・・

「せーしろーの馬鹿!!スケベ野郎!」 「おや、スケベな僕が好きなんじゃないんですか?」 「違う!好きじゃないもん!この女ったらしめ!」 「む?いったい僕のどこが女たらしなんです?」 「だーかーらー!さっきも言...
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waiting in vain

────好きだよ、清四郎。 そう言えば、あいつは嬉しそうに笑う。 どんなに不機嫌だろうと、一瞬で変わる顔色。 これはあたいだけが使える魔法。 ────悠理ってすごいよね。 美童が感心する。 まあな。 あの扱いに...
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二人きりの夏

悠理と二人きり、三度目の夏だ。 といっても、いつものメンバーと旅行に出かけることも多く、実質一週間くらいしか二人きりではない。 そんな貴重な時間を、南の島やアフリカに当て、今まで楽しい夏休みを過ごしてきた。 今年もまた、紺碧の空と...
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That’s gene!

「ほんと、あんたにそっくりよね。」 「悠理の寝顔とまったく同じだよ。」 「可愛らしいですわ。色も白くて………きっと美人になりますわよ。」 「性格まで母親に似ちまったら大変だけどな。」 「悪かったな!どーせ頭も似てくれ...
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ウェディング小話

くっそー、あいつ何分待たせんだよ。 チャーター機なら三時間で帰れるって言ってたくせに。 だいたい式の当日までシンガポールで仕事って………おかしいだろ。 ほんと非常識なヤツ!そりゃ……あたいが新婚旅行に二ヶ月かけたいって喚いたか...
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兄・豊作の見解

「おかえり~。」 「ただいま。ん、なんだ?悠理、えらく難しい顔して。」 「兄ちゃん~(涙)。見てよ、これ!清四郎の奴、こんなにも自習用の問題押しつけやがったんだ。“高校最後の定期試験くらい人並みの点数目指しなさい”───...
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二人で感じる夏

寄せては返す波。 天辺で輝く太陽は、この世の全てを照らすように明るい。 何度も訪れた南の島の浜辺は、いつもと同じ景色で出迎えてくれる。違うと言えば──── 「悠理。」 「清四郎。」 優しい風と共に現れる、生...
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初恋を忘れて・・・(魅×可)

ねぇ、魅録。 あんたって………意外と弱いのね。 そんなにも王女様が結婚したこと、ショックだったの? 仕方ないじゃない。 彼女だってお年頃。 いつまでも一夏の思い出に、縛られてなんかいられないでしょ? でも...
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My honey(美×可:ショート)

可愛い、可愛い、僕のお姫様。 そんな不安げな顔しなくていいよ。 僕はもう、君しか見ていない。 君しか見えていない。 信じられないかもしれないけど、君に恋してからずっと、視線は釘付けなんだよ? この僕が─── この...
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Turn to me.

────目を合わせて欲しい。 そう言えば、悠理は照れたように顔を背けた。 こんな関係になって早半年。 “恥ずかしい”だなんて………… そんな柄でもないくせに、いつもいつも彼女は目を逸らす。おまえの顔を見つめながらイき...