連載物、短編
忘れられない女(4)
忘れられない女(3) 「せぇしろ……どこにいんの?」 暗闇の中、もがく手すら徐々に闇色に染まっていく。 息苦しさ、焦燥感、孤独感。 悠理が苦手とするそれらの感覚に囚われ続ける真っ黒な世界。 ...
遠い島の小さな初恋物語(5)
トクントクン…… 心音はそれでも穏やかだった。 悠理はどうであれ、清四郎は川の流れのように自然に近付き、赦されていない唇へ自分のものを重ねた。 それはしっとりと冷たく、足の痛みに耐える女の唇。 触れるだけの行為で...
忘れられない女(3)
PM6:00───菊正宗家 清四郎が学校から帰宅して10分あまりが経つ。 夜に行われるESPオンライン会合の準備を整えていると、仕事を終えた修平を待ち構えていたかのように、冴子はやってきた。 いつの間に面接したのか、菊正宗...
忘れられない女(2)
PM8:00───鳴海家 クスッ 冴子は思い出し笑いを浮かべていた。 実家のベッドはドイツのものより柔らかく、留学する前と何一つ変わらない自室には、母の優しさと細やかな気配りがそこはかとなく感じられた。...
遠い島の小さな初恋物語(4)
白波が寄せては引いてを繰り返す。 流れる音楽のように。 空は突き抜けて青く、 太陽は燦々と輝いて、 その光を浴びた彼女はやはり美しかった。 「はぁ〜、今日も良い一日だったわ。思い切ってここに永住しちゃおうかしら♡ほら、肌も...
忘れられない女(1)
その日はやたらと暑く、購買部に詰め掛ける学生はこぞって冷たいスポーツドリンクを求めていた。 学園の購買部は3箇所に分散しており、それぞれ品揃えは違っているものの、お金持ちの子息子女が好む商品が並べられてある。 特に最近発売されたミネ...
第七話
アラフォー可憐シリーズ 「よーし、これで一件落着だな!」 そう晴れ晴れと叫ぶことができたのは、テロリストの要求からおよそ三十分後のこと。 活躍した悠理は大きく背伸びをし、仲間たちに最高の笑顔を見せた。 あの時……… 野梨子...
獣の夜(Rテイスト)
本編 こちらへ 番外編 1 2 3 4 5 6 その日の夜── 熱い………それはとても熱い体...
番外編6
抜け出そうとする女シリーズ ドンドンドン……………ガチャガチャ…… ドカッ!!! 目眩く興奮。 性欲に溺れる身体が最高潮の興奮に包まれていたその時………… 耳障りな音が嵐のようにやってくる。 ───疾風怒...
遠い島の小さな初恋物語(3)
(1) (2) “安静に”と言われたとて、大人しく聞き入れるような女ではない。 せっかくのバカンス。 大好きな海は直ぐ目の前に広がっているのだ。 翌朝、芝田お手製のモーニングをたっぷり腹におさめた...