orner

Pandora's box

冷静を装う男

シティホテルの一室。 黒髪の男はとても静かな目で女を見つめていた。 何故、そんなにも冷静でいられるのか。 それは得意のポーカーフェイスがあまりにも崩れないからである。 「あ・・・・せぇしろ・・・・・恥...
Pandora's box

amor eterno(R)

清四郎と滞在している別荘は、沖縄の離れ小島にある。 母ちゃんの我が侭で建てられたそこに約一ヶ月。 朝も、昼も、晩も・・・・ほとんどシテばっかり。 下着も着けず、ヤツのシャツだけ羽織って。 食べて、寝て、起きたら即挿れられて、ヘトヘト...
Pandora's box

欲望の夏(R)

「……っ!………んなとこでダメだって…………バレちゃうだろ?」 「大丈夫………あいつらは海の家に行ってしまいましたよ。」 生い茂るパイナップルの木は、二人の陰を覆うに充分な大きさだ。 白い砂浜とエメラルドグリーンの...
Pandora's box

愛玩(R)

その日は三連休の中日で───── 悠理は午前中から部屋に閉じこめられていた。 昔ならテスト前の猛特訓とでも言い訳出来ただろう。 でも今は…………… 「ん……ぁ………ぃやぁ!」 「何が“イヤ”なんです?こんなにも濡ら...
Pandora's box

Feel like heaven(R)

─────なぁ、これでいいの? 幻覚か? いや現実だ。 まるで夢見てるような心地よさ。 “ここは天国だ”と言われれば、“その通りだ”と頷いたことだろう。 辿々しさの中に男慣れしていない彼女を見つけ、ほくそ笑む。 華奢な指...
夜に惑う

第四話

甘い店内に残された悠理は、呆然と目の前にある皿を見つめていた。 清四郎が残したパンケーキを食べるべきかどうかを迷っていたからだ。 唐突に席を立ち上がりその場から立ち去った意味を想像する事もなく。 「なんだ?あいつ………」 皿...
夜に惑う

第三話

お目当てのパンケーキ(特大トリプル・生クリーム・フルーツ増量)を二皿食べ終わった頃、悠理の携帯電話がけたたましく鳴った。 彼女の大好きなロックバンドのヒット曲が甘い雰囲気の店内に響きわたり、清四郎は眉をひそめる。 「こら、マナーが悪...
夜に惑う

第二話

あれから一週間。 悠理はあの夜の返事を保留にし、もちろん告白されたことを魅録に伝えたりもしなかった。 男女交際なんて柄じゃない。 それも相手から告られるなんて…… 早太に抱かれた肩は別れた後も震え、鳥肌はなかなか引かなかった...
夜に惑う

第一話

「暇、だなぁ…………」 ぽそり、呟いた台詞はすっかり温くなったキールロワイヤルの中に消えた。 元々そこまで好きな酒じゃない。 どうせならとっておきのシャンパンだけを楽しみたかったのに………今、席を外している男が勝手にオーダーしたの...
夢見る夜を失っても……

夢見る夜を失っても……

あぁ…………喉、渇いたな………… 一通りコトを終えるには三時間が必要で、満足するまで付き合うとなると、白んだ空と朝日を見ずにはおれない。 最後の一滴まで貪り尽くされる身体は、もはや自分のモノではないような気さえしてくる。 ...