orner

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the true nature of jealousy(R)

━━━━━フレンチは想像以上に旨かった。 まぁるい月に照らされた海。 長い桟橋の先に浮かぶレストラン。 多くのキャンドルに照らされたそこは、一組限定という贅沢さ。 六人は非日常的な景色を味わいながら、珠玉の皿々に舌鼓をうつ。 ...
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animal appetites desires(R)

鉄製のノブはあっさりと回った。 鍵が開けられたままの部室。 中央に置かれた大きなテーブルには、二人分の鞄が隣り合わせに残っている。 魅録は族仲間との約束、美童と可憐はそれぞれの相手とデート。 そして野梨子は………僕たちを二人きりにす...
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Stairway to Heaven(R)

「あ…………ん……せぇしろ……ぉ」 「………ほら……分かるか?奥まで入ってるだろう?」 「んっぁ……すご……おなか、くるしぃ……」 「痛い?」 「ううん………でもなんか………」 「なんです?」 「……あた...
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the eternal caress(R)

その夜、悠理は怒っていた。 いつもはぴったり寄り添って眠る夫を、隣の書斎へと追い出すほどに。 理由は、帰宅した清四郎のワイシャツに鮮やかなまでに付いたキスマーク。 一つではない。 色違いで二つもだ。 接待で訪れたクラブのホステ...
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Revenge(R)

「よくも………こんな子供じみた悪戯をしましたね。」 「は、鼻が利くくせに………半分も食べるおまえが悪いんじゃんか!」 「ほぅ……言いたいことはそれだけですか?」 「ひぃっ………!ごめんなさい~!!」 結婚してまだ...
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It’s too late.(R)

クールぶってるくせに 愛してる、なんて普段言わないくせに 夜─── 清四郎は別人へと変身する ズズッ…………ジュル……… 啜り立てる水音には、いつまで経っても慣れない。 まるで儀式のように行われる...
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I am no match for you(R)

「あ……ま、待って!清四郎!」 「待てるわけないでしょう?何日お預けを食らったと思ってるんです?」 そこは閑を持て余した男女六人が集まる部屋。 昼は皆で集い食事を楽しみ、放課後は面白いことが無いかと頭を巡らせる大切な空間だ...
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Punishment(R)

────お仕置き、ですよ。 そう言って手を伸ばしてくる男の目は、愉快そうに細められていた。 それは昨晩、寝る直前に話した他愛もない世間話が発端であった。 大学部も二年目となれば、付き合いは入学当時の倍の広がりを持つ。 社交的...
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Paraphilia(R)

夢の中の悠理は、驚くほど儚い。 まっさらな身体を思う存分割り開き、汚れた欲望を幾度となく突き立て、注ぎ込めば、鮮血は花弁の様に舞い、微かな芳香を振り撒く。 ひくり 艶かしく揺れる腰が卑猥で、僕は再びのし掛かってしま...
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Pheromone(R)

その日、珍しく夕方に帰宅した清四郎は、いつもの書斎を素通りし、夫婦の寝室で一汗流そうと考えた。 いくらクールビズの世の中とはいえ、大企業の副社長がノーネクタイでは格好がつかない。 それにワイシャツにスラックスだけといったスタイルは、彼が...