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祝福の日

卒業式当日──── いつもより早く登校した悠理は、思い出深い部室へと足を踏み入れていた。 笑い、怒り、泣き、そして楽しんだ四年間………。 蓄積された多くの記憶が、瞼の裏に蘇ってくる。 「楽しかったな………。」 有閑倶楽部の...
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彩り豊かな男(小話)

※意外と酒の影響を受ける清四郎だったりして 「なに?」 「………いえ、下着は着けないんですか?」 「おまえなぁ……………どの口が言うんだよ。夕べ無理矢理引き千切った誰だと思ってんだ?」 「え?...
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それだけでハッピー

※デートのヒトコマ ハンバーガー三個。 チキンナゲット二つ。 あとはポテトLLサイズ─── そうだシェイクも頼もうか。 そんな考えを巡らせながら席に着けば、自然と隣のカップルが目に入る。 どちらも自分と同...
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桜色のキス(小話)

※花より●△? 寒い? 寒くないよ。 桜………見てます? え?うーん………あんまり。 勿体ない。こんなにも美しく咲いているのに。 んなこと言ったって………おまえが……… ...
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Conditionally Kiss(小話)

「悠理は何処です?」 「どうしましたの?清四郎。」 「あいつ、この前受けた数学試験で0点だったんですよ!あれだけ教え込んだというのに!」 「まぁ・・・!一問も正解しなかったんですのね。」 「酷いもんです。」 ...
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KISS

「───そんなにもキスが好き?」 「好きですね。一日中でも出来ますよ。」 「ふん。キスだけじゃ済まないくせに。」 「そんな風にもっていくのが、男の実力なんです。」 「ケッ!なんの実力だか。だいたいどこでそんなもん身に...
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大学小話①

※大学部での小話 「ねぇ、菊正宗君の周りって、とびっきり可愛い女の子、三人もいるわよね。」 「………それがなにか?」 「誰が本命なの?」 「は?」 「誰を恋人にしたいわけ?」 「…………誤解してい...
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鐘が鳴る・・・

熱い腕 熱い視線 熱い────吐息 清四郎の全部が熱くて、こっちまで燃えちゃいそう。 なぞる指が、一つ一つ、炎を灯してゆく。 触れる指が、一つ一つ、心を剥き出しにしてゆく。 意地を張ったままじゃいられないくら...
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青い鳥

「母ちゃ~ん、んな怒んなよぉ。」 「怒って当然でしょ!初等部に入って早々問題ばかり起こして。毎回呼び出される身になってちょうだい。あなた、本当に女の子なの!?」 「だって……よわっちぃ奴見たら虐めたくなるんだもん。」 ...
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Sweet 10 Diamond

朝、目覚ましが鳴る直前、瞼を開ける。 六時にセットされたはずのその音を、ここ数年聞いたことはない。 もはや存在自体必要ないのかもしれないが、長年の習慣で設定したままとなっている。 彼女の眠りを邪魔しないようそっと起き上がり、アラームを...