読み切り作品

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欲望のままに(R)

春の陽射しは温かく、飛び交う鳥たちも心なしか楽しげだ。 剣菱家令嬢・悠理は今年21才を迎える。 彼女もまた、彼ら同様ご機嫌な様子で空を眺めていた。 にまにまと緩む頬は自分でもどうしようもない。 引き締めても引き締めても、ふと...
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二度目の夜(R)

エアコンの生温い風に肌を震わせ、悠理はここが自分の部屋でないことを再認識した。 階下の和室で夜を明かしたことは何度もある。 酒とご馳走、そして常に仲間がお伴だったけれど。 しかし今宵は二人きり。 15年前に出会い、一時期は婚...
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夏、酔い・・・・(R)

夏本番。 二人は比較的大きなお祭りに足を運んでいた。 どうしました?人ごみに酔いましたか? んなことない。 なら、どうしてそんなにも仏頂面なんです? …………だって………… ん? おまえ────...
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嫉妬に燃える男(R)

その日──── テニス部の助っ人に駆り出された悠理は、自らの不注意で足首に捻挫を負ってしまう。 混合ダブルスのパートナーである千景(ちかげ)は、他校との練習試合中にも関わらず、悠理を抱きかかえ医務室へと運んだ。 男に、それも年下の後輩...
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後悔する男(R)

夜を共にしたのは一度きりだ。 それも確か三年以上前のこと。 化粧の匂いと甘い香水が入り雑じって、鼻が麻痺しそうな女だった。 良かったのは喘ぎ声。 掠れて細く延びる声が腰にくる。 相手を二度イかせた後、シャワーを浴び、ホテルを出...
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狂宴(R)

満月の夜。 桜散る中、男は鬼になる。 恋しい人を縛り、淫らにそそり勃つ欲望を突き立て、ただひたすら腰を振り、掻き乱す。 「あ………ぁ!も………許し………て………」 着物から覗く生白い肌に、赤い花弁を一枚、二枚━━━ ...
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彼女の賭け(R)

「今回は残念でしたね。」 「ふん………どうせ馬鹿にしてるくせに。」 「馬鹿になどしていませんよ。」 「嘘だ。」 「してません。よく頑張ったことを知っていますから。」 「で、でも結局あたいは………」 ...
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彼女の杞憂(R)

30を過ぎた辺りから、妻が僕を求めてくる夜はめっきり、その数を増やした。 もちろんそれ自体は喜ばしいことなので、出来るだけ応えるようにしている。 日々増大する色気は、複雑な思いすら感じさせるが…………。 問題はその理由。 彼...
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魔王きたりて・・・・(R)

━━━━━━油断した! 悠理がそう後悔したのは、アルコールの匂いとタバコの煙が充満する、いかにもな感じの退廃的な飲み屋のカウンターでのことだった。 大学生達が集まる、所謂合コン御用達のその店へ、タダ酒が飲めると喜び勇んで来たもの...
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絞り芙蓉(R)

四十八手の一つ━━━ 絞り芙蓉 好奇心旺盛な二人は、日々その柔軟な躰を使い、新たな体位を試している。 「は……ぁん………せぇしろ、も、胸ばっかダメぇ。」 「ダメ?嘘を吐いてはいけませんよ。本当はもっとして欲しいくせに。」 ...