読み切り作品

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買収する男(小話)

「どうしたの?清四郎ちゃん。」「ううん………何でも。」「……………剣菱さんが気になる?」「別に。」「ウソ。一年生になったらあの子と同じクラスになりたかったんでしょ?」「ち、違うよ。そんなんじゃない。」「顔、すごく赤いわ。清四郎ちゃんってばウ...
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春よ、恋

「ほら御覧になって。菊正宗様と白鹿様。」「お二人とも素敵ねぇ。」「雛壇に並んでも、遜色なくてよ。」「是非、コスプレしていただきたいわ。」「まあ、賛成!さぞやお美しいことでしょうね。」あれは高校一年の時だったか。学園の姦しい生徒達が噂していた...
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going my way

「いいですか?お酒はほどほどに。帰りは名輪を呼ぶか、タクシーを捕まえなさい。携帯電話を無くさないよう時々チェックするんですよ?」「はいはい。わあったってば。親よりもうるさいぞ、清四郎。」「親以上に………愛している自信はあるんですけどね。」「...
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悪夢に魘される男

「ごめん、清四郎。やっぱあたい………魅録みたいな男が好きだ。これからは魅録と生きてく。」「わりぃな。清四郎さんよ。こいつは俺が責任もって大事にするから、許してくれよな。」「な、何を…………馬鹿なこと…………」「だっておまえ、詰まんないんだも...
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missing

さ み し い───声に出したら、なんてチープな音の並び。だからヤなんだ。こんな風にうじうじするくらいなら、好きになんてなりなくなかった。特別な男なんて作りたくなかった。ただの友達で、あのままの関係でよかったのに………結局、負けちゃったんだ...
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彼らの日常

「やれやれ、どうしてこうも学習能力がないんでしょうねぇ。」「う、うるさいやい!」「食べ過ぎが原因で腹を壊して、アトラクションに乗りそびれた………なんて、大学生のすることじゃありませんよ。」「ぐっ…………」「あまつさえ、“二時間も並んでたんだ...
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Dilemma

────ちぇ。このパーティはハズレだな。立食パーティとは名ばかりで、腹の足しにもならないカナッペや、見た目だけ綺麗なサラダばかり。唯一、豊富に揃えられたワインも大して美味くはなく、悠理の顔は静かに曇っていった。ケチで有名な某企業の親善パーテ...
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Non stop(R)

────今週末、出かけませんか?泊まりで・・・そう言ったヤツの顔は、いつもよりほんのちょっぴり強張っていたように感じる。どうしよう───来るべき時が来た!互いの気持ちを確かめ合って、そろそろ三ヶ月。ハタチを目前にして、何を躊躇うことがあるの...
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Chase the chance

────好きだから、いじめるんでしょ?そう指摘してきたのは二つ年上の才女。教授にも一目置かれている、生粋のマキャベリストだった。大学部に進んでからというもの、この手の女性からやたらと声をかけられ、誘われる。いちいち相手にしていては時間の無駄...
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姫始め(お正月作品:R)

「お・と・そ♪ ぞ・う・に♪」「随分とご機嫌ですな。」「あったり前だろ!お正月なんだから。」悠理は振り袖の袂(たもと)を振り回しながらニカっと笑って見せた。元旦の剣菱邸。誰よりも早く到着した清四郎は、悠理の寝室で調子っ外れの歌を聴かされてい...