fascinating woman(R)

今日は待ちに待ったクリスマスイブ。
生まれて初めてではないだろうか。
こんなにもクリスマスを心待ちにしたことは・・・。交際して三ヶ月目の恋人は、今、ジャグジータイプの大きな浴槽でのんびり鼻歌でも歌っていることだろう。
いや、それとも緊張で身を震わせているかな?
どちらにせよ、明日の昼まで彼女をベッドから逃がすつもりはない。
今日は僕の願いが叶えられる、大切な日なのだから。

「入ったぞ。ほら清四郎も行ってこいよ。」

ほかほかと白い湯気を纏いながら、バスローブ姿で登場した悠理。
そう、彼女が僕の恋人だ。
高校三年生である僕たちが交際を始めたのは、夏休み明けてすぐのこと。
それは美童の他愛もない一言から始まった。

「おまえたちってやっぱりいいコンビだと思うけどねぇ。」

そこはいつもの部室。
悠理をポップコーンで調教・・もとい餌付けしていた時、彼がポロリと零した台詞に、僕は初めて意識させられたのだ。

「いいコンビというのなら、魅録とだってそうでしょう?」

「ん~、魅録と悠理は男友達って感じで、それはそれで良いんだけどさ。それとは別に、おまえたちはちょっとだけ色っぽい雰囲気があるんだよなあ。二人とも感じたことないの?それだけ密着してて。」

高く上げた僕の腕の下で大きな口を開け、おあずけを喰らった犬のように見上げている悠理。
膝の上に乗り上げながら・・。
男女の意識があれば、こんな事そう簡単に出来るはずがないだろう。

「美童は、僕たちが交際すればいいとでも思ってるんですか?」

「ま、ね。悠理を扱えるのは清四郎、おまえだけだろう?悠理はともかくとして・・・」

「あのなあ・・・美童。」

そこでようやくポップコーンから意識を離した悠理が口を挟む。

「清四郎なんかと付き合ったら、あたいの神経すり減っちゃうだろ?ストレスで早死にしちゃうよ。」

「随分な言われようですな。おまえが早死になどするわけないでしょう。人一倍長生きしそうな顔をしているくせに。」

「ほら、こうやってチクチク嫌味言ってくるじゃん。絶対に毎日大喧嘩だよ。」

そんなやり取りを聞いた美童は「やっぱりいいコンビだよ。」と苦笑いしながらも、その場は引き下がった。
膝の上の悠理を見て、僕は深く溜息を吐く。

「確かに可愛いんですけどね・・おまえは。」

「む?」

「僕と一緒にいればむしろ長生きすると思いますが・・・まあ、こればかりは気持ちの問題でしょうから。」

色んなトラブルに巻き込まれる彼女を救えるのは僕だけだという自負は、もう随分昔からあった。
かといってそれが「男女の意識」に繋がるはずもない。
悠理が僕に恋をするなんてこと、天地がひっくり返ってもありそうにないのだから。

「おまえはあたいのこと、猿かなんかだと思ってんだろ?」

「・・・・猿に近い人間だと思っていますが?」

「完璧主義者のおまえが、そんなヤツ、恋人になんか出来ないよな?」

「・・・・・。」

思わぬ切り返しに、少々悩んでしまう。
本来の彼女ならきっと、一笑に付す会話のはず・・・。

僕はまじまじと悠理の顔を見つめた。
ちょっとお目にかかれないほど綺麗な顔立ちだ。
たとえポップコーンのカスが口端に付いていようとも、紛れもない美人。

「勿体ないですねえ。そんな綺麗な顔をしていながら、野生猿とは。」

「ふん。ギャップに萌える男が出てくるかも?」

「はは!!ギャップですか。なるほど。」

想像してみる。
逆の意味でのギャップを・・・。

普段、バカで粗雑な行動ばかりしている悠理が、ベッドの上で女になる様を。
男と間違われることの多い凜々しい顔が、与えられる初めての快感に歪み、その長い手足をシーツに泳がせる様を。

ずくん・・・

思いがけず下半身に血が滾った。

『いや・・待て待て、清四郎。相手は人間よりも猿に近い女だぞ?』

そう自己暗示をかけようとしても、膝の上に意識が集中し始める。
大きく広げられた脚の、その奥へと・・・。

「清四郎?」

「・・・・。」

「おい?どうしたんだよ。」

「・・・・ちょ、ちょっと離れて下さい。」

悠理の腰を掴み、膝の上から無理矢理引き剥がす。
そのあまりの細さに何故か驚き、思わず手を制服に擦りつける。

悠理を「女」として意識し始めたのはその時が初めてだった。

そして、それから一週間後・・・。
驚くことに、僕は彼女に告白していた。
期待していなかった返事は、まさかの「イエス」。
後から聞けば「あの時」から悠理も意識していたと言うではないか。
まるで美童の魔法にかかったかのように付き合い始めた僕たちは、それが果たして恋かどうかも解らぬまま、それでも比較的仲良く過ごしていた。
悠理が心配していた大喧嘩もなく、お互い手探りしながら関係を進めていたのだ。

身体を繋げたのはそれから二週間後。
同じ年頃の男達に比べると、自制心には多少自信があったのだが、悠理のギャップとやらを確かめたくて性急に求めてしまった。
恥ずかしがる彼女は想像していたよりも甘く可愛いもので、僕はあっという間に夢中になった。
小さな胸をそっと隠す仕草など、いつそんなものがこの野生児に備わっていたんだと思えるほど可憐に感じ、足を開かせることにものすごく苦労したのは、今はもう良い思い出である。

彼女の身体に溺れていると気付いた時、交際して既に1ヶ月以上が経っていた。
時間があれば悠理を家に呼び、ベッドの中に誘いこんだ。
悠理も特に抵抗をせず、腕の中に大人しく収まる。
僕はまるで新しく与えられたオモチャの様に、夢中になって貪った。
オモチャと違うところは、ちっとも飽きが来ないこと。
悠理の反応は日々進化し続け、より一層女っぽくなっていく。

「清四郎って結構エッチだな。」

「おまえの言うところのギャップとやらにやられたんですよ。責任取って下さいね。」

そう言って、彼女の啼き声を奪うように口付ける。

ああ、もっと淫らに・・・もっと艶めかしくなればいい。

そんな妄想が膨らむ中、与えるだけだった僕に初めて擡げた強い欲求。
それが、オーラルセックスだった。
一度で良いから悠理の口の中で果ててみたい・・。
よく笑い、よく食べ、可愛く喘ぐ口の中で存分に・・・。

聞いた悠理はもちろん首を大きく横に振り、嫌悪感と共に怯えた表情を見せる。
自分でも浅ましいと思ったし、彼女には可哀想な事を要求していると解っていた。
だが彼女に口付けている時、どうしても頭を過ぎるのだ。
この舌が、僕のモノだったら・・・と。

時間はかかったが根気強く説得(むしろ懇願に近かった)することで、ようやくOKを引き出せた。

「じ、じゃあ・・・クリスマス、な。」

「クリスマス?」

「ん・・・あたいからのプレゼントってことで。」

悠理は頬を強張らせながら、口元を引き結ぶ。
その覚悟を見た僕は、胸の中で小さくガッツポーズを作った。



そして迎えた今日という日。
身体の隅々まで、いつも以上に丁寧に洗い上げた。
特に性器周辺は不快な思いをさせないよう念入りに・・・。
訪れる期待に、すぐに勃ち上がりを見せる愚かな分身。
男の性とはいえ、どうも情けない。

女性経験は悠理が初めてではない。
過去、二人の女とそれぞれにそれなりのセックスを楽しんだ。
その時は、こんな爛れた欲求が湧いてこなかった為、積極的に舐めようとする女をむしろ窘めたほどだ。
だから、抗えない欲望に振り回されるのは今回初めてである。

この時期のスイートルームをもぎ取れたのは、剣菱の名のおかげだ。
彼女の為にたくさんのケーキと、そして柄でもないが大量の薔薇、ちょっとお目にかかれないシャンパンを用意した。
ケーキは予想通り、あっという間に彼女の胃袋へと消えた。
・・が、意外なことに、悠理は薔薇の花束を抱き締めると、頬を紅く染め、照れたように笑って見せたのだ。
なんと可愛らしい笑顔。
胸がぎゅっと絞られ、直ぐにでもベッドに押し倒したくなったが、寸でのところで我慢する。
押し倒したが最後、朝まで貪ってしまうことは必至だった。

ドライヤーで髪を乾かした後、持ち込んだ整髪料でいつもの様に整える。
ようやく沈静化した下半身を見下ろしながら、下着を着けるべきかどうかを迷った。

「一応履いていた方が良いでしょうね。」

真新しいボクサーパンツを履き、その上からバスローブを羽織る。
準備は出来た。
さて、悠理が逃げ出していないか・・・それだけが心配だ。

僕の心配をよそに、というか驚くべき事に、悠理は薄いピンク色のベビードール姿で出迎えてくれた。
透明感のある白い肌によく似合っている。

「どうしたんです?珍しい格好をして・・。」

3秒間言葉を失った僕が、ようやく紡ぎ出せた言葉がそれだ。

「ほら、クリスマスだし、さ。」

「・・・・ああ、クリスマスですね。」

「好み、じゃない?男ってこういうの好きなんだろ?」

「そうですね、一般的には・・・。」

「おまえ、一般的じゃないのかよ。」

『ええ、確かに一般的なはずだったんですけどね。』

僕はもう一つのこみ上げる欲求を抑え込む為、目を軽く閉じた。

『あの可愛らしいベビードールの胸元へ、思う存分擦りつけたい!』

果たして以前からこんな変質性があったのだろうか?
悠理と付き合い始めてからの僕は落ち込むことが多くなった気がする。

「ベッド、座れよ。始めるから・・・」

「ムードがありませんねぇ。照明は落としますか?それともこのまま?」

「ちょ、ちょっと暗くして・・。」

慌ててそう言うのだから、やはり緊張しているのだろう。
悠理はふわふわと揺れる髪を、耳の後ろへとかけた。
それだけで美しい輪郭が露になり、胸がドキッとする。

「いつ見てもきれいな顔だ。」

思わず心の声が洩れる。
悠理は少しだけ目を瞠った後、「バカ」と小さく呟いた。

そう、僕は馬鹿だ。
こんなにも可愛い恋人に、無体なことを強いる大馬鹿者だ。

でも抗えない。
欲望を抑えることが出来ない。
「バカ」と言ったその小さな唇で、僕のモノを扱いて欲しい。
その甘い舌先でたっぷり舐めて欲しい。

悠理は僕のバスローブを脱がせると、まずはキスを求め始めた。
もちろんそれには応える。
いつものように軽く啄みながら、悠理の背中をそっとなぞる。
徐々に唇を深く重ね、互いの粘膜を激しく擦り合わせる。
彼女とのキスはまるで別世界にいるような気分がする。
甘くて香り良く、そして心地良い・・。
花を抱き締めているような気にさえなってくる。

「ゆうり・・・」

吐息と共に漏らせば、

「せいしろう」

と優しく応えてくれた。

それが可愛くて仕方ない。
ああ、もう恋でも愛でもなんでもいい。
悠理が手放せないのは明らかな事実だ。
山猿だろうが野生児だろうが、こんな彼女を味わえるのならば、それは些末なことである。

「悠理・・・ずっと一緒に居て下さい。」

「ずっと?」

「ええ・・・これからずっと。」

「・・・・それってプロポーズなのか?」

「あ、そうですね。気が早いかもしれませんがプロポーズです。おまえと離れたくない。」

悠理は少し悩んだ様子を見せたが、すぐににっこりと笑った。

「このままのあたいで良いってこと?」

「そのままのおまえで・・・この可愛らしい悠理が欲しいんです。」

「バカでも?」

「馬鹿でも・・その分、僕が利口でしょう?」

「野梨子みたいにおしとやかでもないし、可憐みたいに女らしいところもないぞ?」

「夜のおまえは驚くほど女らしい。それで充分です。」

そう、それで充分だ。
日中はいつものように溌剌と元気いっぱい暴れ回れば良い。
夜のこの姿は僕だけのもの。
誰も知らない、僕だけの悠理だ。

「いいよ・・・一緒にいよ。なんかおまえと付き合うって、もっと難しいのかと思ってたけど、そうでもなかったし?」

「僕と居て楽しいですか?」

「楽しいというか・・すごく居心地が良い、って感じかな。」

「なら良かった。」

再びキスを交わし、ベビードールの中に手を差し入れる。
ぷっくり膨らんだ小さな蕾を柔らかく捏ね始めると、悠理は思い出したように身を離した。

「あ、先にプレゼント・・」

「どっちでもいいんですよ?無理にとは言いません。」

そこで初めて遠慮がちな台詞が飛び出す。
本心を押し殺して・・・。

「ううん、するってば。色々勉強してきたんだぞ、これでも。」

「・・・・勉強!?」

「ほら、今インターネットで調べたら詳しく書いてあるじゃん?さすがに魅録とか美童に聞くわけにはいかないからさぁ。」

「当前です!」

恐ろしい考えが浮かぶ女だ。
それも今更のことだが・・・。

「で、ではお願いします。」

「うん!頑張ってみるじょ?」

空元気なのだろう。
ベッドの上で跪いた悠理は小さく震える手で、僕の下着に手をかけた。

「も、もう大きくなってきてる・・・」

「済みませんね。」

「わ、こんなにも・・・」

「実況されると照れますな。」

自分でも驚くほど単純に勃ち上がったソレを、悠理の手は恐る恐る掴んだ。

「い、いくよ。」

チュッと先端にキスをした後、淡い色をした唇が滑り下りてゆく。
クッションを背にしながら、夢の様な痴態を堪能できる幸せは言葉に言い表せない。
僕は今、悠理に口で愛撫されているのだ。
改めて興奮がこみ上げる。

「あ・・・・またおっきくなった!」

包み込む小さな手。
確かに勉強してきたのか、彼女は意外なほど巧みだった。
ソフトクリームでも思い浮かべているのか、根元から何度も舐め上げられる。
必死に感じさせようとしている様子に、僕の愚息は明らかに強い反応を示す。

 

「ビクビクしてるよ?」

不思議そうに小首を傾げ、悠理は括れた部分を指で擦り始めた。

「あ・・・あ・・・・そこは・・!」

繊細な部分を強く擦られ、思わず腰が引けてしまう。

「え、あ、ごめん・・・痛かった?」

「いえ、痛くはないんです。ただ、驚いただけで・・・」

「そ、そなんだ。」

仕切り直しとばかりに、再び唇で愛撫を始める悠理。
舌の温もりと唇の柔らかさに、脳内が溶けそうなほど感じ始めた。

「は・・・っ・・ゆうり・・気持ちいい・・・もっと強くても大丈夫だ。」

「ん・・・わぁった・・」

とうとう悠理の口が僕のモノをすっぽりと覆う。
半分ほどのところでぐっと喉を詰まらせ、慌てて引き抜くが、再チャレンジとばかりにもう一度含んだ。

「無理しなくていいから。」

「んふ・・・」

上下にゆっくりと動く頭。
感動と羞恥と、そして大きな罪悪感がこみ上げるが、それよりも襲い来る快感が勝った。

「く・・・っ・・すごい・・な・・・」

初めてのまろやかな感触が、じわじわと射精感を促す。
だが、こんなにも早く達するのはプライドが許さない。
腰に力を込めた。

悠理の表情が苦しげに歪む。
それがまた堪らない。

ああ、涙目になって・・・・可愛いな。

湿った音が辺りに響く中、僕は彼女に深い愛を感じていた。

「んっ・・・んっ・・・」

息苦しさに耐えつつ、何度も往復を繰り返している健気な姿。
身を起こした僕は、悠理の頬をそっと挟み込み、口を離すよう目で合図した。

「ぷはっ・・・な、なに?良くなかった?」

「・・・・悠理、辛いでしょう?もういいですよ。」

「え?」

「充分です。すごく気持ち良かったから。」

「で、でも・・・清四郎最後までイってないじゃん。」

「またいつかの楽しみにします。その代わり・・・」

彼女の身体を持ち上げ、くるりと反転させると、いつものように覆い被さる。

「おまえに、擦りつけてもいいですか?」

「え・・?」

「・・・この可愛い衣装にかけてもいい?」

「そんなん気持ちいいの?」

「ええ、すごく興奮します。」

言い終わるや否や、僕は悠理の上半身に跨がると柔らかなシルク越しに、ゆっくりと腰を揺らし始める。
布に透けた形のよい臍。
紅色の突起がピンクのベールでより一層艶めかしい。
そこを片手でキュッと摘まみながら、もう片方で自らの肉を扱く。
柔らかな布を持ち上げ、巻きつけ、そして悠理の肌を擦る。

「はっ・・・ゆうり・・・ああ・・っ・・・」

先ほどまでの興奮が積み重なり、もう我慢が利かないほどの射精感が腰を襲っていた。

「せ、せいしろ・・・イクの?」

「ああ・・いく・・・・・・出しますよ・・・」

彼女の不安そうな顔が最後のダメ押しとなる。
激しく扱き上げた後、薄い胸を目指し吐き出したは良いが、勢い余って顎にまでかかってしまった。
しかしその後も猛烈な射精感が続き、肉茎全体が震え、精液が止め処なく零れていく。
悠理のピンク色のそれは・・・残念なほど汚されてしまった。

悠理の上で息を整え、ようやく腰をずらす。
呆然としたままの彼女をそのまま抱きかかえ、再びバスルームへと向かった。
シャワーで身体を清めた後、ベビードールを脱がし、浴槽へと二人して入る。

「ありがとう・・・凄く気持ちよかったです。」

彼女の身体を抱きながら耳元でそう囁くと、悠理はくるりと首を回し僕を見つめた。

「男って面白いんだな。あんなもんで興奮するんだ?」

「・・・・単純なんですよ、男の方が。」

「ふ~ん・・・なんか、可愛いな。」

「ええ・・・男が女性に勝てない理由はその辺りにあるのかもしれませんね。」

「清四郎もあたいに勝てないの?」

「・・・・勝てませんよ、永遠に。」

ぬるいお湯の中、気付けば悠理が後ろ手で僕のものに触れていた。

「・・・清四郎のコレ、ちょっと怖かったけど、今は大丈夫だよ。むしろ可愛い。」

「それはどうも。少し複雑な気分ですが・・・。」

「だから・・・あたいで、いっぱい興奮してくれていいよ?」

脳内でゴングが高らかになった、ような気がする。

「悠理・・・今夜はエンドレスでおまえを抱いて良いですか?」

「いつもとあんまり変わんないじょ?」

「明日の昼まで絶対に離しません!!ああ、でもコンドームが足りないな。」

「ふふ・・なら、あたいの口に出す?」

「!!!」



幸せなクリスマスイブは終わりを告げたが、次の日も悠理を離す事が出来なかった。
自宅に連れ帰り、再びベッドの中に押し込むと、睡眠不足に嘆く彼女を余すことなく堪能する。

彼女の「女」としてのスキルはどんどん上がっていく一方で、果たして僕は長生き出来るのだろうか。
最近ではそんな不安が頭を擡げるが、それもまた些末なことである。