「ごめん、清四郎。やっぱあたい………魅録みたいな男が好きだ。これからは魅録と生きてく。」
「わりぃな。清四郎さんよ。こいつは俺が責任もって大事にするから、許してくれよな。」
「な、何を…………馬鹿なこと…………」
「だっておまえ、詰まんないんだもん。バイクにも乗らない。ロックにも興味ないし、クラブでも踊らないだろ?あたい………そんなヤツと一生過ごすなんて無理だよ。」
「結局、こいつには俺がお似合いなんだよ。じゃあな、達者で………」
「清四郎も自分に合った、いい人見つけろよ。」
「ゆうりぃぃぃ!!」(北●の拳、ケンシロウ風に)
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「ねぇ、魘されてるわよ。あんたの彼氏。」
「ああ、気にしなくて良いよ。タマフクに乗られたらいっつもこんな風になるんだ。」
「そういえば、清四郎の昼寝姿はあまり見かけませんわね。」
「ふふ・・・・夜、激しすぎるんじゃないの~?」
「ば、ばぁたれ!」
「図星だな。」
「なんか歯ぎしりまでし始めたから、そろそろ起こしてやりなよ。」
「ヨシ!どんな夢見てたか聞いてみようぜ。」
それは不運としか言いようがなかった。
魅録が興味津々で揺さぶり起こした瞬間、カッと目を見開いた清四郎の容赦ない拳が炸裂し、不意を突かれた彼は絨毯の上でノックアウト。
皆は唖然呆然。
負傷した魅録は鼻血まで吹いている。
結局、息巻く清四郎の怒りに燃えた表情が消えるまで相当な時間を要し、予定していた飲み会は敢え無く中止となってしまった。
その後、清四郎の心の傷を慰める為、文字通り身を粉にした悠理だったが、彼は丸二日恋人を離そうとはしなかったそうな。