アラフォー可憐のお悩み相談室~大人になった六人~

それぞれが大人になったメンバー6人。
恋愛・事件・日常の悩みなど、可憐さんの地獄耳は今も健在。

アラフォー可憐のお悩み相談室~大人になった六人~

第七話

アラフォー可憐シリーズ 「よーし、これで一件落着だな!」 そう晴れ晴れと叫ぶことができたのは、テロリストの要求からおよそ三十分後のこと。 活躍した悠理は大きく背伸びをし、仲間たちに最高の笑顔を見せた。 あの時……… 野梨子...
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第六話

野梨子は数多くあるシャンデリアの砕け散る様を冷静に見つめていた。 相手はわりと手慣れたテロリストなのだろう。 一人の死者も出さず、大きな銃声を鳴らし脅すことで、音による恐怖支配を達成していた。 ゴージャスな衣装に身を包んだ多くの客...
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第五話

ニューヨークのど真ん中。 クラシカルなホテルのロビーは、賓客で賑わっていた。 宿泊客は一体何事だろうと首を傾げるも、その顔触れを見て、思わず目を見開く。 政界、経済界、ハリウッドスター。 煌びやかな、いつもはモニター越しに存在するは...
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第四話

「ええ、そう………そうなの。ニューヨークで集まるのもオツでしょう?」 三日に一度の定期連絡。 野梨子は可憐からの電話に穏やかな微笑みを浮かべた。 可憐が高垣のパートナーとしてニューヨークに渡り、そろそろ三ヶ月が経とうとしている...
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第三話

「どーせ、あたしは馬鹿な女よ~!」 白いテーブルクロスに突っ伏した親友を、野梨子は冷めた目で見つめる。 キッチンを借り、ちらし寿司に添えるお吸い物を作ったが、この調子だと来なければ良かったかも知れない、と彼女は本気で思い始めていた。...
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第二話

その日の可憐は朝から頭痛がひどく、何となく嫌な一日になる予感がしていた。 常備薬を飲み、パソコンで仕事のメールをチェックする。 ━━━またエッセイの依頼か。それも30ページ。仕事が増えるのは嬉しいけど、最近休めてないのよねぇ。 ...
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第一話

大学部を卒業し、早くも十五年が経つ。 仲良し六人組は40を目前に、それぞれ忙しい毎日を送っていた。 卒業後直ぐ、叔母の勧めで見合いをした野梨子は、しかし結婚二年目で破局。 その後、何の運命か、私立探偵になった魅録と再婚し、現在は二...