a debauched scandal

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第四話

その夜の晩餐は滞りなく、しかし清四郎の視線は常に男へと注がれていた。 “盛田誠吾”は雄弁な男だ。 直木賞作家の本領発揮とばかり、たまにジョークを交えながらの巧みな会話は、宴席を笑いで満たす。 隣に座る“山本太一郎”はまるでゴマを擦...
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第三話

「あら。悠理は今日、休んでるの?」 いつもなら6人が必ず揃うおやつの時間。 手製のケーキを人数分に切り分けようとした可憐は、ようやくその人物が不在であることに気付いた。 彼女が居なかった試しは無い。 その不自然さに首を傾げた...
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第二話

幽霊は居た――― という報告は次の日、ミセス・エールに伝えられ、引き続き調査&除霊に向けて動くこととなった。 姿を見た4人は、それが確かに「さゆり」であったことを告げる。 「しっかしなぁ。なんであの部屋なんだ?ただ...
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第一話

きっかけはミセス・エールの一言だった。 「是非とも皆さんで、彼らの問題を解決してあげてください。」 聖プレジデント学園の学園長である彼女は、現在日本とイギリスを頻繁に行き来している。 母親の病状は安定しているが、やはり年齢のせ...