「んっ………ぅぅん……ぁあ………」
清四郎のバカ───
もう、何回目だと思ってんだよ。
週に一度のお泊まりデートだからって、夕方6時にチェックインして、昼の12時までノンストップ。
いくらお互い体力あっても………こんなのおかしいに決まってる。
だいたい無茶し過ぎなんだよ!
どこの世界に、一晩でコンドーム一箱使い切る奴がいるんだ。
美童なんか口開けて唖然としてたぞ?
魅録は青い顔で、何にも言ってくんなかったけど────
異常だ、異常。
そういえば、昔言ってたよな?
毎晩のようにお泊まりデートする美童に向かって、「まるで発情期の犬ですな」って。
今のおまえ、はっきり言ってそれ以上だぞ?
がっこある日だって、二人きりになれば部室で襲ってくるし、この間なんて体育倉庫で半ば無理矢理ヤッたよな?
どこいっちゃったんだ?
品行方正な生徒会長のお面は。
もう、エロ魔人にしか見えないんだけど。
・
・
「悠理………こんな時に何考えてるんです?」
乳首咥えながら睨んできても、怖くなんかないやい。
その姿、一度で良いから野梨子に見せてやりたいよ。
「……………おまえのこと。」
「僕の?」
吃驚した顔で、それでも嬉しそうににやける清四郎は、あたいが心底好きで仕方ないらしい。
感情を顔に出すなんて、滅多にないもんな。
ほんっと──馬鹿みたいに可愛い奴。
昔から“単純な性格”だと、からかわれてきたあたいだけど、単純こそが“可愛い”に結び付くって事、初めて知った。
どれだけ鬼畜でも、性欲魔人でも構わない。
清四郎のこんな姿が自分だけのものなら、もう色んなもん諦めて、とことん付き合ってやろうと思ってる。
「ここまでやらしい奴だって………知らなかったから………ちょっとびっくりしてるんだよ。」
「ふ………男なんて皆同じですよ。」
「………大うそつき………あっ………ん♡」
「ほら、集中して………」
揺れ動く腰。
奥深くまで貫く塊。
ふりかかる清四郎の汗。
全部、全部、愛おしい。
「は…ぁ………せぇしろ…………気持ちよくて、死んじゃいそう………」
「まだ………死なせませんよ。全然、抱き足りないくらいなんですから………」
このまま行けば早死に決定。
あたいの体力だって無限じゃないんだし、ちょっとくらい加減してもらわなきゃ、付き合いきれないじょ。
だけど、こうやって清四郎に包まれていると、何よりも幸せに感じる。
だから────
これからもずっと、この幸せが続きますように。
「一箱では足りないな………」
そんな呟きは───聞かなかったことにする。