男は、まだあどけなさすら残る少女を、軽々と組み敷いていた。
ほんのり桃色に染まった肌は、先ほどから続く執拗な愛撫によるもの。
男は少女の身体の全てを知り尽くし、そして舐め尽くそうとしていた。
「や、やだ…………こんなカッコ………」
「ふふ……いい眺めですよ。悠理。」
うつ伏せのまま、腰を高く上げた姿で、悠理は涙を零す。
こんな破廉恥な格好、医者にすら見せたことはない。
「おや、随分とはしたないんですねぇ。もうこんなにも湿ってるじゃないですか。」
下着の上からそっと撫でられ、反射的に身を竦めると、男は瞬く間に布の端に指を絡め、引きずり下ろした。
「やっ!!!見んなよ!!」
「何を仰るやら。隅から隅まで見るに決まっているでしょう?おまえの身体は全て知り尽くさなくてはいけませんからね。」
「こ、こんなの………きっと、母ちゃん達だってしてないぞ!?」
「………………あまり想像させないでください。」
泣きじゃくる悠理に構わず、ポタポタと濡れ落ちるままの秘所へ指を這わせる。
そこは柔らかく、何処よりも瑞々しい聖地だ。
薄い恥毛の間から覗くふっくらした恥丘と、薄紅色の細い割れ目。
まだ数度しか男を受け入れていない小さな穴は、未だしっかりと閉じられていた。
男は一度だけ大きく喉を鳴らすと、蜜を垂れ流す可憐な花へと顔を近づける。
「あぁ………良い香りだ。」
「ひっ………ん!!」
器用な舌先が、まずは襞をなぞる。
何度も往復させ、尖りに強弱を与えながら、じわりじわりと少女の快感を引き出してゆく。
「あ………んなとこ……やだよぉ………」
「美味しい………悠理はどこもかも良い味がしますね。」
小さな秘豆に優しく触れながら、男は恍惚とした笑顔でそう告げた。
何故、こんな事を好むのか───
男女の睦事に疎い少女には解らない。
解ることと言えば、彼に触れられる場所全てが敏感に反応し、まるで魔法をかけられたように脱力してしまうことくらいだ。
深い快楽を得始めた少女の震える淫唇を、男は更に啜り立てる。
唇を押し当て溢れる蜜を吸い上げ、源泉が湧き出る場所へと尖らせた舌を挿入する。
「あっ………あっ………」
じっとりと汗ばむ肌が波立つように震え、悠理は涙ながらに頭を振り続けた。
ズズッ………ジュル………
「ひゃあっ………んっ!!」
淫らに滴る割れ目とその上部でひっそりと息づく花芯。
男の舌が艶めかしく絡めば、細い腰が途端にひくんとわななく。
絡め取った真珠ほどの粒を小刻みに揺らし、感度を高めつつ、硬く勃起したそれをしっとり甘噛みする。
「やぁ…………やだぁ!!!」
悲鳴を聞いてなお、男は手を止めようとはしない。
そのまま一気に吸い上げれば、か細い嬌声をあげた少女の華奢な体は、弓のように大きくしなった。
クタリ───
脱力した悠理はシーツに沈む。
コポコポと流れ出す快感の名残り。
女の甘い香りが辺りに漂う。
男はその様子に満足したのか、妖しい笑みを浮かべた。
「良い反応です…………」
首筋を覆う蜂蜜色の髪をさらりと除けた後、大きな手が滑らかな背中を這い回る。
微かな震えに包まれた細い腰は、彼の手でもう一度持ち上げられ、濡れたままの唇は再度ほぐすように秘裂をなぞり出す。
「何度でもイかせてやりますからね。」
「も…………無理だってばぁ!」
四つん這いになったまま懇願するも、少女は抵抗らしい抵抗は出来ないと解っていた。
容赦なく突き落とされる快楽の海。
それに抗えるほど、まだこの行為に慣れてはいない。
潤む亀裂に這っていた指が、ぬるりと小さな穴へ進入する。
溜息のような喘ぎが、少女自身の感度を高めつつあり、男はそっとほくそ笑んだ。
「まだまだ…………これからですよ。」
熱い泥濘を、明確な意志を持って突き進んでゆく指は、少女の快感を全て引き出そうと蠢き始める。
男は気が狂うほどの享楽を与えたかった。
そして自分以外の男に見向きもしなくなるよう、仕込みたかった。
そうでもしなければ───この誰よりも自由を求める少女は、いつ飛び立ってしまうかも分からないから。
心を繋ぎ留めることが出来ないのなら、せめて身体だけでも───
そう願うことはけして罪ではないはずだ。
「せぇ………しろ?」
「愛していますよ、悠理。」
だから………
もっと堕落すればいい。
快楽の泥沼に堕ちてしまえばいい。
僕以外の男は決しておまえを満足させられない。
そんな身体に作り替えてやろう。
「…………あたいも、好き、だよ?」
泣き顔の合間に見せる笑顔は痛々しいほど健気で、男はそれに満足できない己を初めて呪った。