「せぇしろのバカ………キライ。」
「ゆう……り…………」
肉付きの薄い身体が、
ぎこちなさを含む、辿々しい動きが、
清四郎の全てを煽る。
決して快感に涙しているのではない恋しい女が、小さな声で悪態を吐く姿は痛々しくも健気で……
しかし清四郎の昂りは硬く保たれたまま、彼女の動きに合わせ、胎内を擦り続けた。
縛られた腕は、その気になれば直ぐにでも解ける。
大胆に跨がった彼女を簡単に組み伏せることも………彼にとって苦ではない。
だが清四郎はされるがまま、身を任せる。
悠理の怒りが落ち着く、その時まで。
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「満足しましたか?」
「……………うん。」
「今回はどのような理由で?」
「…………せぇしろうってさ、なんでそんなに、モテんの?」
「………モテていましたか?」
「さっきのパーティ……皆、お前狙いだったじゃん。」
「ふむ。気付きませんでしたけど?」
「うそつけ。あんなあからさまなモーション、気付かないはずないだろ?」
「あからさま……ですか。おかしいな。本当に気付かなかったんですが………」
「ほんとにぃ?」
「むしろ悠理の方が、色んな男から声かけられてましたよ?それには気付いてないんですか?」
「え?んなことあった?あたい………せぇしろばっか見てたから気づかなかった……あっ!」
「ほう…………ならお互い様ですね。さ、次は僕の番ですよ。腕をだしなさい。」
「あ……ん、ご、ごめんてばぁ。」
「いえいえ。公平にいきましょう。僕はこんな甘い縛り方をしませんからね。覚悟するように。」
互いの嫉妬をぶつけ合い、解消する二人。
お揃いの痕が残る手首は愛の証?
そんな甘ったるい馬鹿カップルは、アブノーマルな世界へと、どんどんと足を踏み入れていくのであった。