母の日

 

母の日の剣菱邸

悠歌「ママ、はい!これ。私と悠世からのプレゼント。」

悠理「お!サンキュー!今年は何だろ?」

悠歌「悠世がデザインしたのよ。何日もかけて。」

悠理「へぇ~、悠世が?楽しみだな。」

悠世「ママ!早く開けてみて!」

ガサゴソ・・・

悠理「ん?これは……ブランケット、じゃなくて、まさかの着ぐるみ??」

悠歌「そうなの。この間、二人でママ達のアルバムを見てたら、着ぐるみ姿のママがすごく可愛くって!悠世が着て見せて欲しいんだって。」

悠理「そ、そかぁ。で、これはヒツジ?」

悠歌「うん!ママにすっごく似合うと思うよ!」

悠理「40前で着ぐるみ……。清四郎になんて言われるだろ。」

悠歌「メロメロだと思うけど?」

悠理「う…………それはそれで複雑だな。」

悠世「早く着てみて!」

悠理「わあったよ。ちょっと待ってろ。」

─────三分後

悠歌&悠世「「わぁーー!かわいいー!」」

悠理「そかな?」

悠歌「ほんと、すごく似合ってる。こんなにもフワフワモコモコが似合う人居ないよ?」

悠理「イヤ、言い過ぎだろ。」

悠世「ママ!抱っこしてー!」

悠理「よしよし。ありがとう、悠世、悠歌。」

カチャ

清四郎「ただいま。えらく賑やかですね…………!!!!」

悠理「おかえり。」

悠歌「パパ、おかえりなさい。」

清四郎「悠理!その格好は………!?」

悠理「二人がくれたんだ。母の日のプレゼントだって。」

悠歌「どう?パパも懐かしいでしょ?」

清四郎「懐かしい………ですね。昔はいつも着ぐるみ姿でしたから………。」

悠理「可愛い?」

清四郎「………………ええ。とても。」

悠世「ママ、今日はこのまま抱っこして寝てくれる?フワフワで気持ちいんだもん。」

悠理「あぁ、いいよ。」

清四郎「…………悠世、パパにもママを抱っこさせて欲しいな。」

悠歌「パパ………今日くらい譲ってあげたら?」

悠理「そうだぞ?」

清四郎〔チッ。〕 ←心の声

清四郎「分かりましたよ。ここは涙を飲んで順番待ちするとしましょう。」

悠理「大袈裟なんだよ!どうせ、すぐ脱がせるくせに。」 (ポソ………)

清四郎「よく分かってるじゃないですか。」

悠歌「もぉ、二人とも、子供の前で止めて。」 (赤面)