ええ、あたし知ってるわ。
あんたはまだ、あの王女様のこと、気にしてるわよね。
見かけによらず一途な男だもの。
なんたって南の島での恋物語。
甘酸っぱい思い出に浸る気持ちも分からなくはないわ。
でもね。
あたしの方が美人だし、スタイルもいいわ。
料理も上手だし、どんなことだって努力する。
それにあんたに負けず一途なのよ。
尽くして、
尽くして
尽くしまくっちゃうんだから。
男が喜ぶポイントは全部おさえてるつもり。
だから、あたしにしなさいよ。
あたしを見て、あたしを選びなさい。
遊び相手が清四郎に取られたからって、毎日ふぬけた顔しないで。
ほら、行きましょう?
ネオン輝く夜の街へ。
とことん飲んで、
とことん踊って、
とことん遊び尽くしたら、
冷たいシーツの中で優しく慰めてあげる。
この可憐さまに全部預けたら、きっと新しい世界が開けるわよ。
絶対後悔なんてさせないから。
だから・・・・・・・・・・・ね?
あたしを好きになりなさい、魅録。
そして誰よりも大きな幸せを頂戴。